マラ7攻略日記(水響 ホルン編) 第9回 (1999/8/14)

いよいよ合宿

8/14(土)  10回目の練習日

 ついに合宿に突入。
 最近の水響は、合宿の後すぐに演奏会というパターンが多かったが、今回は演奏会まで若干間があるなかでの合宿突入である。このため、通常は「合宿は総仕上げ」といった意味合いが強いのだが、今回は総仕上げができるほどのレベルに達していないので、合宿の目標をどこに置くかというのがポイントである。
 特に、最近は1905(第1回の日記の「用語解説」を参照。)の練習ばかりで、マラ7の合奏は久しぶりである。今回の合宿は曲を思い出すところからはじめる必要がありそうだ。


 以下、順に概要を記す。

【ホルンセクションの音出し】(午前中)

●ウォームアップ(5分)
 まずは軽くウォームアップ。金管奏者にはおなじみの「Bb−A, Bb−Ab, Bb−G・・・」という感じで4拍ごとに音を変えていく例のアレだ。

●ロングトーン(15分)
 楽器に慣れてきたら次はロングトーン。水響のホルンパートでは、「下降系の音階・1音8拍・1オクターブ×12セット」というのが基本的なロングトーンの方法として採用されているが、今日はだんだんきつくなってきたので半分ぐらいでやめることにした。

●リップスラー(10分)
 「ドミドミドーーー、ドミドミドーーー・・・」「ドミドミソミソミドミドミソミソミドミドミソミソドドーーー」「ドソドソドソドソドーソードーーー・・・」などの一般的なリップスラーを4セットほどやった。

●タンギング(10分)
 これが意外にいい練習が少ない。はじめに、音階風のやつを、次にレガートタンギング、ゆっくりのダブルタンギングの練習を行った。

●ハイトーン(10分)
 4分音符=60くらいの速さで、H-durからG-durまでリップスラー風のハイトーン練を行った。さすがに朝からHigh Gはきつい。

●ロートーン(5分)
 最後はマジオ風のロートーンでクールダウン、これで音出しは完了だ。

 ホルンセクションは、合宿のはじめの日の午前中には毎回この音出しを行っている。最近は体力が落ちてきているので、この音出しが終わると結構バテバテになってたりする。そんな訳で、音出し後のセクション練は前プロのパリアメを中心に行うこととし、前プロ降りばんの私は休憩(といっても子守りだが)することにした。


 午後は、パリアメの合奏に続いて、マラ7の合奏が行われた。

【第1楽章】(午後)

●ソロは前進
 マーラーは、管楽器の難しいソロが結構多く、各個人に高レベルの演奏水準が求められる傾向が強い。
 これまでは、結構やばいなあと思うソロが随所にあったのだが、随分改善されてきたようだ。これでやっとスタート地点、リピーターとなる聴衆を演奏会を通じて増やすことが出来るかどうかは、ここからの力の入れようにかかっている。


【第2楽章】

●がんばれ3rdホルン
 前から書いているように、この楽章は相変わらず遅い。一番かわいそうなのが3rdホルンである。楽章のしょっぱなには、1stと、ミュートをつけた3rdホルンの掛け合いがあるが、指揮者はどうも3rdの部分をかなりゆっくりやりたいようである。特に上のDの伸ばしは自分のソロじゃなくてつくづく良かったと思う。


【第4楽章】

●そこでがんばれと言われても・・・
 4楽章はほとんどソロばかりなので、アシはつけないことにしているのだが、意外にきつい部分もある。この合宿では、時間の関係で2楽章の次に4楽章という順番に合奏が行われたため、両楽章にソロが集中する私にとっては、きつさ倍増である。音域的には何の問題のないソロでも息の長いものが多く、最後に上のCのロングトーンでとどめを刺されてしまう。
 途中にある結構音の高いソロの部分でバテてしまったのだが、隣で聞いていたアシの人が「がんばれ」と応援してくれた。できれば吹いてもらえるとありがたいのだが・・・


【第3楽章】(夜コマ)

●どうやればいいの?
 何をどうすれば良くなるのかが、やっぱりよく分からない曲である。多分演奏している方もそういうつもりでやっている人がほとんどであると思うので、聴衆からみた印象も消化しきれてない感じに違いない。
 個人的には、結構冷たい感じにサラっとやればいいと思うので、怒涛のような演奏を得意とする水響の対極に位置する楽章だと思う。さらに言えば、速いパッセージで指がまわっていなかったり、入りが遅れるケースが散見されるので、地道な練習の積み重ねと、緊張感をもった練習態度という当たり前のことをもう一度再認識する必要があると思われる。(しかし、いまだにこんなこと書いてるようじゃマズイかも・・・)


【第5楽章】

●やっと音が出てきたが
 午後の練習の最後の方はバテバテだったが、夜コマの最後の方になってやっと音が出てきた。普段の練習不足のあらわれであろう。
 それにしてもバシバシ音が当たって気持ちいいので、ついつい吹きすぎてしまう。本番のホールである東京芸術劇場では1回しか演奏した経験がないが、かなり吹いても手応えがないため、吹きすぎは禁物であるとの印象であった。がなりたてずに音を遠くに飛ばすように心掛けたい。


練習後の感想

●金融チーム再編の危機
 かつては2チーム制をとるなど華々しい活躍を見せた金融チームであるが、今回は関連子会社を入れてやっと1チームできるという悲しい状況であった。しかも大コンパでは惨敗してしまった。
 最近の水響はメンバーの若返りも進んでおり、出題される問題が若い人にも分かりやすいように簡単になっているだけでなく、金融チームの回答があまりにも年寄受けするものばかりであるという構造的な問題点が浮き彫りになった(だいたいジャバザハットが「つか○しさん」なんて普通出てきません)。
 金融界は私の会社をはじめとして再編・統合の嵐が吹き荒れているが、水響金融チームも再編が必要かもしれない。金融チームの皆さんは、リストラされないように外人プロ野球選手の名前の暗記とか椅子取りゲームの練習とかの自己研鑚を積んでおく必要があろう。


●それにしても欠席者が多い
 8月13〜15日というお盆まっただなかでの合宿ということもあるのか、欠席者が非常に多い。管楽器などは1セクションほぼまるごと欠けているところもあり、合宿全体を通してみると合奏してもどうしようもない状態であった。なかには合宿欠席の常連者もいるようだ。練習を欠席した人が次の回の練習から突然合奏に参加することで、合奏がボロボロになるのが水響のいつものパターンである。いろいろ事情はあるにせよ、欠席者はそれなりの覚悟を持って次回合奏に臨みましょう! 例えば、自分が欠席した練習で出た注意点などの確認を事前にしておくことなどは、常識の範囲内である(「教えてくれない方が悪い」などとはくれぐれも言わないように)。一方、欠席者に注意点を教えられないほどの散漫な注意力で練習に臨むのも論外である。

 以前、某パイパーズという雑誌で、アマオケのあり方についてアマオケ指揮者にインタビューした記事が掲載されていたが、この記事では最低2/3は出席すること、出席できないときは代吹きを立てること、などの指針が書かれていた。さらに、全然レベルが足りない人がトップや重要なパートを吹くときの対応なども合わせて掲載されていた。
 あまり指針を作りすぎるとアマオケとしてのフレキシビリティに欠けるし、水響はある意味いい加減なところがいいんだという意見もあるが、欠席は常識の範囲内でお願いしたいところだ。前述の必要出席回数である2/3という数字は結構甘い基準だと思うので、このあたりを参考に自分を律して欲しいものである。

 パイパーズの記事を読む限り、練習もろくに来ないで目立つパートをやりたがる人がいるというのは、水響に限らずどのオケでもあることのようだ。パートを決める時だけやたらに燃えて、いざ合奏となると適当にしか参加せず、たまに出て来たと思えばろくに吹けもしないというのは論外である。「やりたい、やりたい」ばかりじゃサカリのついた男子高校生と大差ない。やれるような自律を伴わないと、人に聞かせられる演奏をする素地さえもないことになってしまう。

 こんなこと書かなきゃいけないなんて、さみしいじゃないですか。

ミーイズム(ちょっと古いか?)ではなく自律心を持とう!!


本番まで練習はあとたったの5回!!

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※用語解説※

金融チーム
 いつも合宿のコンパでは、水響名物の御神体争奪業界対抗ゲーム大会が行われるのだが、これまで数多くの優勝経験がある金融チームは、今回の合宿では最下位となってしまった。


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